「ですます体」か「辞書体」か

昨日、イギリス人の友人から、日本語の動詞を学習する時「ですます体」と「辞書体(終止形)」のどちらを先に学ぶ方がいいと思うかと意見を求められた。
「見ます」「行きます」「食べます」という形で覚える方がいいか、「見る」「行く」「食べる」という形で覚える方がいいかというのだ。
私は文法学者じゃないし、日本語を外国語として学んだわけではないからどちらがいいかは分からない。でも、私たちが英語を学ぶ時、まず原形を教わることから考えると「辞書形」を先に学ぶ方が簡単なのかもしれない。英語の場合、過去形や進行形を学ぶのも原形を先に覚えてそれを変化させる方が簡単だ。日本語の動詞は活用するので、どの形をまず覚える方がいいかというのは英語よりも難しい気がする。でも、どの活用なのかがわかりやすい形で覚えるのがいちばんいいのではないだろうか。とすると連用形の「ですます体」で覚えると上一段活用なのか五段活用なのかの区別がしづらいかもしれない。
自然な会話の中から言語を覚えようと思うと「辞書形」よりも「ですます体」の方が便利かもしれないとも思うが、自然な会話の中には様々な形が入り混じって出てくるのが普通だからひとつの形だけを覚えるわけにはいかないだろう。
いずれにしても、やがては両方の形を学ばなければならないのだから、どちらが先かなどというのは大きな問題ではないのかもしれない。
昨日はきちんと答えることができなかったので、あれからずっと考え続けている。